お手入れのこと |
昨日はお節分、今日は立春。
お客様にお誘い頂いて、節分の会に参加させてもらいました。 袴をつけてお祝いのこころ、豆さんは年の数だけ頂いたら喉が詰まりますからそれらしく見立てて。 ![]() ![]() うち集ふことは春待つことに似て 着物に風を通しましょう。 春と秋の爽やかな日の着物の虫干しと同じくらいの効果があるのが、あまり知られていない事ですが空気の乾燥するこの時期であります、空気の乾いた晴れた日に是非一度お試しください。 お正月にたっぷりとお召しになられた着物は、お手入れをどうぞ、マメなお手入れが長く美しく着て頂くコツです。 メンテナンスを、悉皆(しっかい)といいます。「ことごとくみんな」の意味で 「仕立直し」 「寸法直し」 「裄出し」 「胴裏・八掛替え」 「八掛天地返し」 「丸洗い」 「シミ抜き」 「洗い張り」 「かけつぎ」 「染め替え」 「刺繍直し」 などキモノに関するお手入れ全般のことを申します 昔から「悉皆厄介」と申しまして、汚れの種類は多様で状態も一通りではありませんから難しいものなのです、上手く汚れが落ちれば格安でも問題ありませんが、そうでない経験も致しました やはりそこは信頼のできる職人さんに着実に手入れをしてもらう方が、着物の為には良いと私は思います ウチは昭和11年生まれの悉皆屋さんが、祖父が店主やった頃から、毎週欠かさず京より来てくれています、この人のお陰でこの半世紀以上、悉皆厄介にも関わらず大きな事故や失敗もなく、お客様にご評判を得ています。当たり前の事のようですが、私はそれこそが何よりの信頼の証やと感謝しているのです、いつまでも元気でいてほしいと願っています。 お手入れについて、整理の意味も込めまして申し上げます。 シミや汚れといっても原因は様々。状態にあわせた技術で対応します。 基本、汗は汗抜きを、衿と袖口のお手入れのほか、
など、状況に応じてさまざまに対処いたします。 「丸洗い」は、きものをほどかずに丸洗いします。 着物全体の汚れをすっきりときれいにします。 ご注意頂きたいのは、丸洗いだけでは取れないものもあります。 取れますのは、付いてすぐの汚れや、油汚れです。 残った汚れは別の処置が必要です。 そのため当店では汚れに応じて、汗、衿、袖口の汚れを事前に落としてから丸洗いをします。 最後は仕上げプレス加工します。 ですから丸洗いのみで、一律いくら、というのは基本していません。 その時は綺麗に見えても、汚れが後から浮き出してくる恐れもあるからです。 「丸洗い+その他加工賃」となりますので、その都度価格が変わります事をご了承ください。 なんでも「丸洗い」はおすすめ致しません。 基本、汚れた、汗をかいた部分のみの処置で充分と考えます。 また、お酒はこぼされましたら、その時は乾くと何も残りませんが、時を経て変色しますので要注意です。箇所をお伝え下さいましたら、重点的に処置致します。 「洗い張り」は、着物を解き、洗剤を用いて水洗いをし汚れを落とします。水洗いなので全体の汚れはすっきりときれいになります。きついシミや古い汚れはきれいに落ちないので、別途加工をいたします。 また以下は仕立てや加工の値段表です。 ![]() 海外仕立て(ベトナム) ![]() 国内仕立て ![]() 帯の仕立てと、裏地について ![]() 下ごしらえ、紋、加工について ![]() 寸法直し ![]() お手入れ、修繕、洗いのこと ![]() 残布の利用・送料の事 赤札市では、お値打ち品を揃えておりますが、 仕立て代が気になられると思います。 激安にはしておりませんが、その代わり「柄合わせ」や「採寸」などしっかりお手伝いさせてもらっております。 初めてお越しの皆様も、お気軽にご用命下さいますよう、お願い申し上げます。 もちろん、シミ抜きもどうぞご遠慮なくお持ちください。 赤札市は、いつも以上に敷居を下げておりますから、もちろん購入が前提ではありませんし、気軽に覗いていただければと思っています。 粉浜商店街の「こころや」店内にて 2月9日(土)〜13日(木)まで お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し 「赤札市」を致します。 着物・帯・小物 20%〜50%OFF お誘い合わせの上、 皆さまのお越しをお待ちしております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 ![]() ![]() |
ウチの可愛い帯たち |
八寸、九寸
博多に染帯、イカット ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ウチの可愛い帯たちです。 価格は十万円を越したいところ。 事実、都心ではそのお値段で出してはりますけれども、商店街の店やからとグッと抑えて値を付けています。そこから赤札でまた値引きをしますから、お値打ちなのは今までお越しの皆さんには伝わっているのやないかと思いおります。 粉浜商店街の「こころや」店内にて 2月9日(土)〜13日(木)まで お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し 「赤札市」を致します。 着物・帯・小物 20%〜50%OFF お誘い合わせの上、 皆さまのお越しをお待ちしております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 ![]() ![]() |
粉浜商店街で六十年 |
今日は二月のお朔日、住吉っさんにお参りを。
![]() 帰り道、停留所にチンチン電車の「モ161形」が来ました。 子供の頃の懐かしい「雲塗装」の復刻版です、かっこいい。 昭和三年生まれで今年で九十歳やそうです、まだまだ現役でいてほしいです。 ![]() そういえば、こころやが粉浜に来たのは、このチンチン電車が生まれた三十年後、昭和三十三年の九月。 今年で六十一年、今ちょうど六十年です。 それまでは、このチンチン電車の行き先の、阿倍野と天王寺の間にお店があったそうです。 旅館を改装した、奥の広いお店やったと聞きましたが、一帯は再開発で道路になっています。 昭和三十三年といえば ■東京タワー完成 ■ミッチー・ブーム(皇太子殿下、美智子様、婚約) ■フラフープ大流行 ■ロカビリーブーム そして朝ドラの ■チキンラーメン発売 流行語は ■イカす (石原裕次郎が使った洒落ているなどの意味) ■いやーな感じ (モデルのヘレン・ヒギンズが頻繁に使い、若い女の子がまねて流行語になった) ■黄色いダイヤ (年々水揚げが減少し、庶民の手には届かなくなった数の子のこと) ■シビれる (感動を表わす言葉) ■団地族 (団地に住む人々を指す) ■ながら族 (テレビやラジオの音楽をききながら勉強をするのが習慣になった若者たち) やそうで、私は四十六年生まれですから、隔世の感があります。 きっと僕の代は、いえ、間違いなくずっと粉浜にいると思います。 粉浜商店街は楽しいですし、住吉っさんも近くですし、チンチン電車も好きです。 昔ながらの風情も残っていますから、どうぞふらっと遊びにいらしてくださいね。 粉浜商店街の「こころや」店内にて 2月9日(土)〜13日(木)まで お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し 「赤札市」を致します。 着物・帯・小物 20%〜50%OFF お誘い合わせの上、 皆さまのお越しをお待ちしております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 ![]() ![]() |
伊勢木綿の無地が入荷しました。 |
珍しい無地の伊勢木綿が入荷しました。
無地といっても、経糸に墨色の糸、緯糸に白と赤の糸を交互に使って織り上げていますから、目に入る時に色が混ざり無地のように見える、深みと奥行きのある仕上がりです。赤い糸が隠し味のように、色気を添えますから、短調なグレーよりも顔写りはずっと良くなります。 男物はもちろん、女子にも素敵やと思います。 しっとり粋にもクールにも。 伊勢木綿は撚りの甘い太めの糸を、ゆっくりと織ってゆきますから、着て行くほどに、しなやかで柔らかくなってゆきます。寒いこの時期でも防寒をすればお召し頂けますから、普段着としてとても重宝ですし、重宝しています。 ![]() ![]() 粉浜商店街の「こころや」店内にて 2月9日(土)〜13日(木)まで お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し 「赤札市」を致します。 着物・帯・小物 20%〜50%OFF お誘い合わせの上、 皆さまのお越しをお待ちしております。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 ![]() ![]() |
赤札市のお知らせ |
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新之助上布と小倉充子さん |
今年、三年ぶりに東京と大阪で「絵羽展」をされる小倉充子さん。
新之助上布の色無地を見て「この師匠の生地に染めたら、きっとカッコいいよね」と真剣に選定中。 「ワシみたいなもんが作ったんを、充子先生に選んでもらうなんて光栄や」と謙遜する、新之助師匠。 その様子をニタニタニタニタしながら見ている、ココロヤ。 ![]() |
新之助上布 を迎えに。 |
コーデが効き、飽きのこない、品の良い子たち。今年は濃色も揃っていますから、春や初夏はもちろん、秋にもしっかり楽しめますよ。
大阪では四月の第一週の週末に「新之助上布展」を開催致しますから、どうぞお楽しみに。 ![]() ![]() |
振袖のお手入れ |
成人式も終わりましたね。
母(74)も振袖の着付けで当日はクタクタのようでした。「楽やし着崩れないから」と数名様よりご指名があり、張り切っておりました。 息子の私が言うのもなんですが上手い、芸歴と言うか年の功というか、例えて言えば、おばあちゃんのおにぎりでしょうか。 お召しなった振袖は、もうお召しになられないようでしたらお手入れをして、しまってください。 今日の大阪は暖かくてうららかな快晴、ちょうど今日のような晴れて乾燥した時に、帯、襦袢、振袖、帯締め、帯揚げはハンガーに吊るして、半日ほど陰干しを。 襦袢の半襟は外して洗いましょう、肌着は洗濯機に。 仕舞われる前に、汚れがないかチェックをどうぞ。襟と袖口はしっかりと、当日は晴れましたから雨シミの心配はないですが、お酒をこぼした記憶、食べこぼしはないですか?あれば汚れたところだけシミ抜きをして下さい。 汗をたくさんかかれたようならば、汗抜きを、けれど、この時期なのであまり心配はいりません、肌着までで汗は止まっていると思います。 シミがなければ畳んでタンスに。 昔からの決まりごとで、礼装からタンスの上にしまいます、普段着は下の方です。これは上の方ほど湿度が低いからと言うことだと思います。また、ウールと絹は別にした方が良いと言います。 振袖を大事にするあまり、たくさんの紙で包んでいる場合は、かえって湿気がこもりますので文庫紙だけで充分です。 箔がたくさん使われているようでしたら、紙だとくっついてしまう事もあるので、サラシ布で保護してあげてくださいね。 こころやでもシミ抜きを承っております、お気軽にご利用下さい。 ![]() |
文楽鑑賞会を開催しました |
一月五日、こころや恒例の「初春文楽鑑賞会」を開催しました。劇場は門松に餅花、鯛にお鏡さんとお正月ムード満載。
演目は、二人禿、伽羅先代萩、壺阪霊験記で、先代萩の八汐のえげつなさと千松の健気さに泣かされてしまいました、あれはあきません。 終演後は桐竹勘十郎さんに、それぞれの演目のエピソードと、壇浦兜軍記の阿古屋のお話しを聞かせてもらいました。 阿古屋の衣装は新調やそうです、まだ生地がコリコリして遣いにくいと。 ![]() 古めかしい箱の中は二代目桐竹紋十郎由来の三曲(琴、三味線、胡弓)専用の手が入っていました。現在は簑助さんの所有なのを借りているそう。 ![]() ![]() お人形がとても綺麗で豪華、勘十郎さんの話がとても面白くて、浄瑠璃と共にとても楽しかったです。 ![]() ちなみに、阿古屋の俎板帯の蝶々は本来の衣裳にないもの。歌舞伎の玉三郎丈が「阿古屋の衣装は特別感がないと」と大阪へ阿古屋を見に来られた時におっしゃったのを聞いて、勘十郎さんが自ら手作りされたもの。勘十郎さん「人形遣いやってへんかったら漫画家になりたかった」と言われるほど絵がお上手ですし、これを見ると手先がとてもとても器用なのがわかります、芸大や美大の生徒でもこれほど器用な人はそういてません、すごい! 四月は、昼の部は忠臣蔵の序段から四段目、夜の部は金閣寺と堀川の猿回し、どちらも楽しみな演目で、今度は一度、少人数でツアーをして見たいなぁと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。 |
明けましておめでとうございます。 |
明けましておめでとうございます。
旧年中のご愛顧を心より感謝申し上げます。 ![]() ![]() 二日より四日まで、阪急うめだ本店の9階催場にて初売に参加しておりました。 ご来場の皆様には、心よりお礼申し上げます。 ![]() ![]() ![]() 粉浜の店は本日初売です、皆さま今年もどうぞよろしくお願い致します。 丁寧に丁寧に着物の世界の美しさをご提案できればと思いおります 本年も相変りませず、ご贔屓のほどをひとえにお願い申しあげます こころや 名倉克典 |