改めまして伊勢木綿のご紹介 |
今シーズンも伊勢木綿が揃いました。
![]() 「伊勢木綿とかわいいコモノたち展」を開く事が出来ましたのが2010年。 以来、生地の風合いと味わいに惚れて慈しんでおりましたら、いよいよ70反を超え100反に届く勢いです。コレクションやないんですからね、売って初めて、ご飯の種になりますのにね、布好きの商売下手と申しましょうか。。。 ![]() ツバキ庵のマミさんのブログから拝借いたしました、当時のイベントの様子です 当時、オリジナルの伊勢木綿もこしらえました。 スタジオクゥのブログ「キモノは別腹」でその顛末をご覧頂けます。 『伊勢木綿』 伊勢木綿の織元は唯一「臼井織布」さんのみ。 臼井織布さんのホームページ ↑特色はこちらをご覧になれば一目瞭然です。 伊勢木綿は単糸(たんし)を使ってはります。 わたを「こより」のように撚っただけの、昔ながらの糸です、ちなみにこれを二本合わせて撚るのを「双糸」といいます。 単糸は切れやすいので、織るのが非常に難しい、また、いい綿を使った単糸でないと織ることができないのです、アメリカ製のサンホーキンスという最高級の綿を芯にした糸で、明治時代に倉敷紡績が開発した「三馬」(みつうま)というブランドのものを使われています。 ![]() 手紡ぎ糸のような素朴さです。 ![]() 軽く引っ張るだけで、ふっつりとほどけるように切れてしまいます。 こんな糸やと、織るのにほんとうに手間がかかりますでしょうね。 そしてこれを織る為には、臼井さんの工場にある明治時代からの豊田織機(今のトヨタ自動車の前身)の力も大きいでしょう。 何度も動いているところを見ましたが精密ですけれど、古風に優しい音が致しまして、軽やかで柔らかい。 機械やのになんだか手織のような温かさがある、現在の効率のよい織機とは違う手仕事の味わいが残っている、例えれば蒸気機関車と新幹線ほどの違いと申しますか、この糸を織るにはこの織機が必要やと云う事がありありと見てとれます。そこから織りあげられた生地は昔の味わいがします、柔らかく、しなやかです、そこが唯一無二の他には真似の出来ない伊勢木綿の大きな特徴です。 ![]() ![]() ![]() 写真でそのふんわりさは伝わりますか? 色柄に明るいものが多いのも特徴です。「伊勢木綿」と言えばカラフルなイメージがおありやと思います。 はじめての方はびっくりなさいます。正絹の紬にはこんなカラフルなものは、なかなかないですから、私もどうコーディネイトしたらイイのか最初はわかりませんでした。 けれど気が付いた事がひとつ、木綿でもって、ふっくらした単糸で、柔らかに織っていますから正絹の艶感はなく、マットな発色なのです。明るくても「マット」ですから思ったよりも、派手ではなく、存外すんなりと肌色になじみます。 イメージなさっているより、2トーンは仕立て上がりがシックになります、なので「少々ポップな可愛いものでも落ち着いてお召しになれますよと」いつも申し上げています。このマット感が写真や画面では、なかなか伝わらないんです。是非当てて頂きたい、色んなものを当て比べして頂きたい「肌うつり」とか「顔映り」と云いますが、伊勢木綿のこのマット感は顔映りの照り映えが顕著です。 お顔が明るく見えたり、お好きな色やとお手に取られても、案外お肌がくすみがちに見えたりと 当てて見てはじめてわかる部分が大きいんですね、お客さまも「なるほどー」と納得して下さいます そして今シーズンは敢えて「シック」なものもたっぷりとご用意しました。すっかり手に馴染んだこの子達、単糸由来のマット感、反幅の広さ、大胆な色味と柄行き。個性派揃いの面々を上手く調理し、皆さんに美味しく召し上がって頂けますように、丁寧にご提案します。 お値段は23000円(税別)です。 伊勢木綿は着物ハジメにはぴったりやと思っています、そんな皆さんに「着物って楽しいんやな」「呉服屋ってこんなに便利やったんや」「誂えって気持ちがいい」そう思ってもらえるようにしたくって、伊勢木綿を始めました。 見てもらって、知ってもらって、そこからスタートです、呉服屋と言うと、悪徳ってイメージが辛くて、なのでどんどん遊びに来て欲しいんです。 そしてキモノ好きな皆さんにも充分お楽しみ頂ける、質の良さもあります 独自の柄合わせや、仕立て方も工夫しました。思い入れが強いので、しゃべりすぎる事もあります、お楽しみ頂ければと思います。 広襟、バチ襟、衣敷当ての有無、このあたりについては特に決まりはございませんで、着用シーン、お好みやご体型に合わせてアドバイスさせて頂きます。 お仕立て前の水通しは経験上必要やと思います。 また木綿ですから、もちろん洗えますが、私は「あまり洗わない派」です、霧吹きで汗取りと皺伸ばしをしています、洗わなくても結構イケそうです。けれどしょっちゅう洗濯機で洗われる方も存じ上げております、お好みです。 「着物をはじめてみよう」とお思いの方がおられましたら、敷居を削って、いいえ、もとより呉服屋に敷居はありません、ふらりと話だけでも聞きに、どんなものかだけでもご覧下さればと思います。 そして先ほども申し上げましたが「着物ヘビーユーザー」の方にも充分喜んで納得して頂けるスペックをもった生地ですから、うららかな季節のお出掛けに、是非とも一枚、お持ちの方は系統の違ったものをもう一着、お誂え頂ければなぁと思います。 こころや「秋の音色展」2017 ![]() ![]() 藤岡組紐店さんが参加してくださいます! 2017年10月13日(金)より16日(月)の4日間 営業は11時~18時まで、最終日は17時 天満橋:マルゼンボタン2階ギャラリーにて
藤岡組紐店、藤岡潤全さんが全日来場です。 「さくさくプラス」の須賀さん、そして藤岡さんのお話を聞く会も開催予定です。 いつもと違う切り口で、新たな発見がきっとあるはずです、一同、美しい着物の世界へいざないます。 |
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