初売りにあたって

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明日、六日より「初売」です。本日は京へ上がって問屋巡り、130年目の初仕入れです
今年の抱負を考えたく、10年前のブログでこんなことを書いていたのを引用します

着物販売:トラブル多発 客寄せする店避けて 悪質手口さまざま、商品知識で自衛も

秋は着物が売れるシーズン。「和物ブーム」が定着し、愛好家が復活しつつあると言われる。一方で強引な商法、高額なクレジット契約など、トラブルが起こりやすい商品でもある。安心して買うにはどうすればいいのか。手口の紹介と併せて報告する。【亀田早苗】

国民生活センターによると、昨年度の着物に関する苦情・相談件数は7345件(前年5801件)。大手2社が相次いで倒産し、件数が伸びた。内容は▽展示会商法1327件▽次々販売1112件▽過量販売472件▽訪問販売318件▽無料商法225件‐‐など(複数回答)。

悪質販売については、弁護士らが「呉服過量販売対策会議」をつくっている。事務局長の松尾善紀弁護士は「適切な販売」とは(1)自発的に買いたいと思い(2)自発的に店舗などに行き(3)買う・買わないを自由に決められる客観的・心理的状況の下で(4)商品の適正価格を正確に判断できる情報・説明を受け、理解した上で(5)通常の経済生活に支障をきたさずに払える代金・支払額を内容とする販売‐‐の条件を挙げる。

具体的にどう選べばいいのか。滋賀県高島市で呉服店を経営する弘部純一さん(34)は「アンケートや景品で客寄せする店は避けた方がいい。地域で長く商売している店は信用を大事にする。自分で商品情報を集めることも大切」と話す。

悪質商法は消費者契約法や特定商取引法、割賦販売法などで取り締まられるが、網をかいくぐろうとする業者とのいたちごっこが続く。支払い能力を度外視した多額のクレジット契約の問題など、法の不備もある。松尾弁護士は「悪質業者が大手を振って商売している現状を変えるには、抜本的には法改正が必要だ。そのためにも被害者は泣き寝入りせず、声を上げてほしい」と呼びかけている。

 ◇悪質商法の手口
 
 ●次々販売
奈良市の女性(82)は99年?今年2月、関西にチェーン展開する呉服店(本社・奈良市)で着物や宝石などを買い、計93件約3480万円を支払った。認知症と診断された01年から購入額は急増し、全財産を失った。

きっかけは、女性が最寄り駅前の店で孫娘の帯を買ったこと。女性は長男(58)らと2世帯住宅に暮らすが、日中は一人。店員が弁当などを持って訪ね、展示会に連れ出した。長男は「呉服業界がこんな恐ろしい商売をしているとは。話せば、認知症だと分かるはずなのに」と唇をかむ。

 ●展示会商法
滋賀県内の女性(65)は99年、全国展開の呉服店(昨年倒産)での買い物を機に、京都や北海道などの展示会や催しに招かれるようになった。販売担当者は「買わなくていい。見るだけ」と誘うが、会場では店長や担当者らに囲まれた。6年間で約2300万円分を分割払いのクレジット契約で購入させられた。
別の大手チェーン店に勤めた女性によると、一度来た客は会員として登録し、月3回ある展示会に誘う。来場すると、景品や「展示会前のミーティングに参加すると3500円」の報奨金(当時)などを渡し、何か買わなければいけない気にさせる。一方で「新規客を同伴すると1人につき1000円」の報酬や、同伴客の買い物額に応じた割戻金も支払い、自分のローン返済のため、さらに別の客を同伴させる仕組みができていた。

 ●従業員商法
パートを募集し「制服として必要」「ノルマを達成していない」などと着物を買わせる手口。奈良市の呉服店で02年にパート勤務を始めた女性(66)は、約1370万円分をクレジットで購入、親族2人にも計約600万円分を買ってもらった。店の売り上げの約半分が従業員・関係者によるものだったという。

 ●無料商法
「着物を無料であげる」とダイレクトメールなどで誘い、帯など付属品を売りつける。ある小売業者は「無料着付け教室も危ないところがある」と指摘する。「セミナー」などと称し、着物や帯の製造元に連れて行って購入させる例もある。

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「呉服屋は怖いから」「私ら何にもわかれへんから云うて騙してるんとちがう?」この頃ふらりと来店されるお客様に良く云われる言葉です。
そう云われるような事を心ない業者共がしたわけですから、同業者としてこの言葉は甘んじて受けます、美しい呉服の文化を醜い詐欺商法に貶めてしまった者共に腑が煮えくり返る思いです。
ウチのような、吹けば飛ぶようなチリのような存在の店がいくら喚こうが屁の突っ張りにもならないでしょうけれど、それでもウチは心を込めて商いをしてゆきたいと思います。
このブログをご覧の皆様、キモノを買われる際に不安があれば、どうぞお気軽にメールを下さい、ウチで買って頂かなくても結構です、その店なら大丈夫ですよ、そのお店はお気を付けあそばせ・・・・アドバイス致します、この業界、この美しい日本文化の精華である「きもの」を心から愛している店主やお店がたくさんあります、逆風の中必死で頑張っているんです、どうかよろしくお願い致します。



あの頃は本当に風当たりが強く、ウチみたいな呉服屋にも影響があった辛い時でした。
思えばこの10年は、着物は自分自身でもある天職ですから、その着物の世界が如何に楽しくて素敵なのかをどう伝えようかと、そればかりを考えて、そして発信していたような気がします。

もちろんこの10年の成果ややってきたことは、これからももっともっと煮詰めて行きますけれども、130年を迎え、きっかけとして「次の10年」について考える中で「小売屋らしさ」ウチがするべき事はこれやないか、と考えています。

今はネットやデザイナーズブランド、メーカさん、着付けの先生方も前に出て着物の小売をされているので、いわゆる「街場の呉服屋」の影が薄いような気がしてならないのです、また一括りなイメージも未だ宜しくない部分もありますけれども、街場の呉服屋には、やはり独自の強みがあると最近とみに思うのです。

例えば地元の自転車やさんのメンテナンス力の強さ、これは我々にも当てはまります。それだけではありません、ウチならば大阪で130年、粉浜で57年、店を構えてお付き合いをさせてもらって来た有象無象の積み重ね、華やかでアピール力の強いものではなく、ごく地味な「牛のよだれ」の積み重ねですが、自分自身では当たり前のように思っていた事柄が、他流試合をした時にその小さな一つ一つがとても貴重なものやと気付きました。
そういうパズルのピースをを一つ一つ丁寧にお客さんに提示出来ることが小売屋としての強みであり、一人ひとりのお客様に美しいきものをご提供出来る、遠周りに見えますが近道やないかと思っています。

これからも「悪い呉服屋」はなくならないでしょう、批判もあるでしょう、けれどもそれに萎縮はしません。
誇りをもって胸を張って「呉服屋」の暖簾を守ってきっちりと皆さんにお伝えして行きたい、身近な「専属の衣裳方」としてお役に立てますように深化させ、提案出来ますように。

10年かけて「アピール」と言う意味で広げた屏風に、濃密な絵を描いて行きたい、この10年はそんな10年であればと思い描いています。

お恥ずかしいような事ですが、年頭に当たりまして、思いの丈を。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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2016-01-05 Tue 11:39 ∧top | under∨
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