旅文様台北噺 四段目 |
コンビのイラストレーター『スタジオクゥ』のイラスト付きキモノブログ
おなじみ「キモノは別腹」 台湾に行って来ました5をば こころや視点で裏表 台湾旅行で唯一の気がかりが「着付け」 これをマスターしないとはじまりません ユカタに半幅帯の文庫結びです、男物も着せますが、これは普段から着せ慣れていますので大丈夫 私、歌舞伎が好きでして、それこそ中学生から一人で見に行くくらいでしたから、将来は役者(なんと大それた!)になりたいと思ってたんです、でご縁がありまして「歌舞伎は役者だけではないから一度経験してみなさい」と、当時可愛がってくれていた評論家の先生に紹介してもらって衣裳の勉強をさせてもらってたことがあります それこそ繕い物は当然、帯のかがりや、紋の貼り付け、早変わりの支度の手伝いもさせて頂いたし 三階の役者さんの着付けもさせてもらえました、仲居さんの役で、角出し結びを出来るようになりましたっけ そんなこんなで覚えはありますし、第一いわゆる「門前の小僧」ですから、大体の段取りは覚えているものの 普段着せてるわけではありません、四十過ぎた中年が女性方の体に触れるなんて失礼ですからね やはり台北の皆さんの前で、えーっと、うーんとなんて云いながらノツコツしていたらば失笑されますでしょう、やはり着付けと云えば「手数は少なく・手早く・舞うようにそして美しい着姿」これじゃないですか、さぁ自分でハードルを上げてしまったものですから、プレッシャーこの上ないのであります ユカタなんて基本中の基本でもって簡単、そう思われるでしょうが僕に限って言えば、自分で着るのにユカタが一番難しい。着るのはあっと云う間ですが、綺麗に見せるのに、何枚も重ねる袷と違い、ごまかしが効かないんですよね うどんで云えば「すうどん」みたいなものです まずは教授の免許を持ち、芸歴40年のベテランの母に習いました 基本の押さえ方は完璧です、補正の考え方、おはしょりの上げ方、腰から下の巻き方、そして腰紐を占める位置のポイントと工夫 なんどか練習をしましたらできました、段取りは知っていますので、手に慣れさせるように何度も練習しました ある程度出来ましたので さるお方にお願いして来てもらいました どどーん はい、このセンセにお願いして仕上げてもらいました 着付けの段取りは母に習いましたから、習いたかったのは「美しい着姿のコツ」です なるほどでしたねぇ、ポイントは上半身、胸から肩のラインにありました 面白いように綺麗になりますね、奇しくもセミナー後、同行の芝崎ルミさんがアドバイスしてくださったことがマミさんと同じで、これは「魅せ方」について僕自身、大変勉強になりました お稽古はここまで さぁ賽は投げられました、当日です。ちょっとホテルでお昼寝をしてシャワーを浴びて小千谷に着替えたら、気分はすっかり商人モード タクシーで会場に向かいます
奥が広いじゃないか・・・、お二方の見てたのは前室、つまりアプローチ部分やったのか ![]() からの「腰紐を僕が持って行かなかった事件」で少し緊張の波が参りましたが ![]() 案外、こんなハプニングって呉服屋やってますとタマにはあるものですから乗り切りました、しかし 「心の中」 ん?うにささんの緊張度が高い ひよささんも緊張している! ここで僕までテンパったら、台北まで来て三人テンパリ芸をみせてしまう ここは顔だけでも笑っておこうそうしよう 僕はただ台北に遊びに来て、たまたまココに座っているだけなのだ、落ち着け、落ち着け 準備は万端、いつの間にか一番後ろの端っこの席にルミさんが座っています 台北の着物好きの皆さんの空気を感じようと、真剣で、獲物を狙う目になってはります さて、ぼちぼち開演ですかね ![]() |
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