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お手入れについての覚書

改めてお手入れについて、整理の意味も込めまして申し上げます。

我々の古い言葉で「悉皆・しっかい」とも言います

シミや汚れといっても原因は様々。症状にあわせた技術で対応します。

基本、汗は汗抜きを衿と袖口のお手入れのほか、

・食事の時にシミを付けてしまった「シミ抜き」
・古い着物の金彩がはがれた「箔直し」
・直射日光で色があせた「ヤケ直し」
・帯を締める胴回りやひざ当たりのスレ「スレ直し」
・湿気を帯びたままタンス保管でカビが発生「カビ落とし」
・紋の色が薄れたときは「紋直し」
・刺繍がほつれたとき「刺繍直し」


など、状況に応じてさまざまに対処いたします。




「丸洗い」は、きものをほどかずに丸洗いします。
着物全体の汚れをすっきりときれいにします。
ご注意頂きたいのは、丸洗いだけでは取れないものもあります。

取れますのは、付いてすぐの汚れや、油汚れです。
残った汚れは別の処置が必要です。

そのため当店では汚れに応じて、汗、衿、袖口の汚れを事前に落としてから丸洗いをします。
最後は仕上げプレス加工します。

ですから丸洗いのみで、一律いくら、というのは基本していません。

その時は綺麗に見えても、汚れが後から浮き出してくる恐れもあるからです。

「丸洗い+その他加工賃」となりますので、その都度価格が変わります事をご了承ください。

したがってなんでも「丸洗い」はおすすめ致しません。
基本、汚れた、汗をかいた部分のみの処置で充分と考えます。




また、お酒はこぼされましたら、その時は乾くと何も残りませんが、時を経て変色しますので要注意です。箇所をお伝え下さいましたら、重点的に処置致します。

「洗い張り」は、着物を解き、洗剤を用いて水洗いをし汚れを落とします。水洗いなので全体の汚れはすっきりときれいになります。きついシミや古い汚れはきれいに落ちないので、別途加工をいたします。
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2018-02-28 Wed 20:30 ∧top | under∨

柳家小春、新内節を語る

こころやの二階の小座敷にて、柳家小春さんの新内節の会。演目は「明烏夢泡雪」素敵でした。

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打ち上げはミナミまで足を伸ばして、チャンコ鍋を。

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また開催致します、今度は都々逸や小唄のワークショップをしてみたいなと思いおります。

見巧者聞功者も最初は皆さん初心者さんでした。和の世界はただ楽しいものです、どなた様でも覗いて下さいね。お待ちしております。
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2018-02-26 Mon 13:22 ∧top | under∨

暦は雨水。お雛さんと有職故実

今日は暦の上での「雨水」

二十四気の一つ。立春から十五日目で、陽暦二月十九日ごろ。雪が雨に変わり、草木が芽吹き始める時季。


やそうです、この日に「お雛さん」を出すと縁起がよいといいますね。

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住吉っさんの社務所の奥のお雛さん
元は、この辺りの村のお庄屋さんのやったそうです

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禁色でもって、お上しか着られない、お日様の色みたいに赤く見えたり金色に見えたりして美しい「黄櫨染の御袍」や官女の「大腰袴」など衣装がそれぞれ忠実に再現され、菱餅も木に縮緬が貼ってあったりと、隅々まで凝った作りでかいらしこと。禁裏さまが左にいらしゃるのは、京阪の風。

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これが黄櫨染の御袍(こうろぜんのごほう)です。唯一禁裏さまだけがお召しになることができる衣装です、冠の上にピンと立っているものを「纓(えい)」といいます、立っているので「立纓(りゅうえい)」

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主上以外は「纓」が垂れた「垂纓(すいえい)」の冠です

左大臣と右大臣は、武官の装束です
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文官の装束と違い、腋(わき)を闕(欠)けて動き易くした「闕腋袍(けってきのほう)」
冠の纓も「巻纓(けんえい)」に、走ってもブラブラしないようにしています

ちなみに「纓」
元々は冠は柔らかくて、髷の付け根に巻きつけて冠の形を作り、余った布を垂らしていたものなのですが
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いつの間にか飾りになり、光源氏の頃はそれでも柔らかく垂れていたものが
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武家の伸長に伴い、装束も纓もピンと張ってきます
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官女といえば
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こんなイメージもおありでしょうが、
江戸時代の後期にできた、帝の御前においてのみ行われた特別の服装「大腰袴」を三人官女は着ています。
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十二単は唐衣(からぎぬ)と裳(も)を組み合わせるところから「からぎぬも」と言いますが、応仁の乱で有職故実が分からなくなってしまったそうで、フォルムや着付けに変遷があります。幕末にようやく考証を経て平安時代の十二単衣のフォルムに近いものが復刻され現在に至ります。

唐衣とは、いちばん上の袖なし羽織のようなものです。扱いと形状が古式と応仁以降では違いますね。

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平安時代
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江戸後期
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現代

ちなみに裳はスカートのこと、これは飛鳥の高松塚古墳の壁画ですが、この頃は完全にスカートとしての機能やったものが、平安時代の「国風文化」の伸張で裾を豊かにみせる飾り布に変化してゆきます。
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このお雛さま、江戸の後期の御所の有職を忠実に表現したものやとわかりますね。

ちなみに五人囃子の衣装は「直垂(ひたたれ)」といいます、お相撲の行司の衣装ですね
公家の「袍」に武家の「直垂」
袍は多分に唐土の衣装の影響を受けていますが
直垂の系統の衣装は歴史をさかのぼると、こうなるだろうと言われています
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埴輪です、まさかお相撲さんの行司と埴輪が繋がるとは思いもよりませんが、弥生時代の衣装が進化した形と言う説が有力やとか。着物というのは、そういう面から眺めてみても、面白いものですね

おひなさま
我が家のお雛さん。お内裏さんが逆です。妹が飾りました、ネットで検索するとこれが正解です。

京阪の風はご一新以前の「左方優先」の伝統的な御所での立ち位置を表し、その反対は西洋の立ち位置を見倣った明治以降の例やそうで今はこれが主流ですね。

眉毛のある官女。
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眉を落としお歯黒をした、既婚の官女。
既婚の官女

お歯黒や眉剃りの風習って明治まで残っていたそうですね、今も京の花街では舞妓ちゃんが芸妓になる前に付けはりますね。なんとも独特の色気があります。

装束の写真は「原色日本服飾史」からとりました。衣裳の変遷を知る上でなくてはならないものです。


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2018-02-19 Mon 14:38 ∧top | under∨

いよいよ春夏物へ

赤札市へお越し下さいまして、誠にありがとうございました。

いよいよ。三月、四月と春夏物が出てまいります、これからも、どうぞよろしくお願い致します。

店頭は桃の節句にちなんだコーデを。

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春は、霞、朧月が季語にあり、花も桜をはじめ淡い色のものが多いですね。柔らかな色彩をうつし、浮き立つような気持ちを着姿に見立てるのは、美しくて豊かなものです。
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2018-02-18 Sun 13:56 ∧top | under∨

赤札市は明日おひらき

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粉浜商店街の「こころや」店内にて

2018年2月9日(金)〜14(水)

お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し
「赤札市」を致します。
着物・帯・小物 20%〜50%OFF

赤札市は、明日がお開き。
残り福がたっぷり、どうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。




キャンセルが出ましたから募集いたします。

「柳家小春さんの新内節を聞く会」

2018年2月25日(日)開演18時より

場所:こころやの2階の小座敷


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江戸より柳家小春さんが来阪、三味線粋曲を聞いて頂きます
今回は新内節「明烏夢泡雪」などをしっとりと

狭い座敷です、人数に限りがございますから予約制とさせてください、お申し込みはメールやメッセージで承ります。

お申し込みは こちら

ご祝儀は3000円

終演後は場所を変えまして小春さんを囲んでお鍋でも(お代は別途)

難波の法善寺横丁で「ちゃんこ鍋」の予定です。

どなた様でもご興味がおありでしたらお気軽に、皆様のお越しをお待ちしております。


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2018-02-13 Tue 17:28 ∧top | under∨

「赤札市」はじまりました

「赤札市」はじまりました、水曜日までどうぞよろしくお願い致します。

50000円

30000円

19800円


均一コーナーもあり〼

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粉浜商店街の「こころや」店内にて

2018年2月9日(金)〜14(水)

お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し
「赤札市」を致します。
着物・帯・小物 20%〜50%OFF

10日の土曜日は「ゑびす足袋」代表の白記さんにお越しいただいて、足袋のお見立て会を致します。

どうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。


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2018-02-09 Fri 14:44 ∧top | under∨

「赤札市」コーデ例とメニューその3

紬やお召しのご紹介です。

以下は割引後の価格です
加工代は、
・上質な「あさみ」さんの無地八掛と胴裏のセットが20000円
・着物の仕立て代(海外手縫い)が20000円
・袋帯、芯入れ仕立てが8000円
・八寸帯のかがり仕立ては2000円
(いづれも税別)となっております。



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石毛の白紬の染め紬 34000円
刺繍の九寸帯 40800円

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西陣お召 37000円
博多の八寸帯 23500円

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奥順の「はたおり娘」結城紬 50000円
帯屋捨松の八寸帯 59500円

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米琉紬 54600円
南風原花織の八寸 54600円

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結城縞屋の「ゆふの木織」136500円
杉村の手織八寸帯 50000円




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粉浜商店街の「こころや」店内にて

2018年2月9日(金)〜14(水)

お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し
「赤札市」を致します。
着物・帯・小物 20%〜50%OFF

10日の土曜日は「ゑびす足袋」代表の白記さんにお越しいただいて、足袋のお見立て会を致します。

どうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。

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2018-02-07 Wed 23:11 ∧top | under∨

「赤札市」コーデ例とメニューその2

カジュアルといえば伊勢木綿

期間中限定
お誂え手縫いミシン併用仕立て(水通し付き)
男物、女性物(バチ衿・居敷当てなし)共に
いづれも30000円(税別)
でご奉仕いたします。
反物のみは2割引の18400円、手縫仕立ては14000円になります。
オプション:
広衿仕立の衿裏(ポリエステル)1000円
居敷当て、二幅分(脇線から脇線、腰から裾上)1200円

(全て割引後の税別価格です)

大きな格子柄はラフに可愛く
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半幅帯 19800円

無地感は帯で遊べます、帯と着物は同じトーンでナチュラルに、濃淡をつけてスッキリと
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京袋帯 26600円

縞や格子の着物には曲線模様の帯を合わせると、お互いを引き立て合います
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九寸帯 34000円

大人なコーデも少し遊びこころを入れて。素材感のある帯で、伊勢木綿の風合いの良さが上がります
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米沢の八寸帯 33000円

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角帯も、男物もどうぞ

2018年2月9日(金)〜14(水)

お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し
「赤札市」を致します。
着物・帯・小物 20%〜50%OFF

10日の土曜日は「ゑびす足袋」代表の白記さんにお越しいただいて、足袋のお見立て会を致します。

どうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。

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2018-02-07 Wed 11:13 ∧top | under∨

「赤札市」コーデ例とメニューその1

お気軽なお稽古着に、この期にちょっとよそ行きを。
柔らか物のご紹介です。

以下は割引後の価格です
加工代は、
・上質な「あさみ」さんのぼかし八掛と胴裏のセットが22000円
・着物の仕立て代(海外手縫い)が20000円
・袋帯、芯入れ仕立てが8000円
・八寸帯のかがり仕立ては2000円
(いづれも税別)となっております。




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モスグリーンの小さな市松模様の小紋 12500円
袋帯35000円

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松の丸の図案を散らした小紋 39800円
塩瀬の手描き染帯 44000円

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菱健さんの砂子散らしの小紋 47600円
洒落袋帯(美しいきもの掲載柄)62500円

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江戸小紋(目玉品) 98000円




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粉浜商店街の「こころや」店内にて

2018年2月9日(金)〜14(水)

お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し
「赤札市」を致します。
着物・帯・小物 20%〜50%OFF

10日の土曜日は「ゑびす足袋」代表の白記さんにお越しいただいて、足袋のお見立て会を致します。

どうぞお気軽にお立ち寄り下さいませ。

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2018-02-06 Tue 18:57 ∧top | under∨

足袋の世界は奥深い

2018年2月9日(金)〜14(水)

お得でお値打ちな品を様々揃えた大売り出し
「赤札市」を致します。
着物・帯・小物 20%〜50%OFF

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10日の土曜日は「ゑびす足袋」代表の白記さんにお越しいただいて、足袋のお見立て会を致します。

お見立ては、お一人あたり20分から30分。混雑するかも知れません、ご来店のお時間がお決まりでしたら承りますので、メッセージを下さいませ。

ゑびす足袋さんの話を聞きに、お店まで。

写真はこの時期重宝で、人気抜群の「ふわモコキャラコ足袋」
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一言でいいますと「素晴らしい商品たちです」百聞は一見にしかずと申します、皆様のお越しをお待ちしております。
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2018-02-05 Mon 18:45 ∧top | under∨
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