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旅文様台北噺 五段目

コンビのイラストレーター『スタジオクゥ』のイラスト付きキモノブログ   
おなじみ「キモノは別腹」

台湾に行って来ました6をば

こころや視点で裏表

さていよいよ始まります

えー改めまして
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今回はスタジオクゥのお二人が出された「召しませキモノ」の台湾翻訳バージョンの台北での発表会であります
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縁あって、ココロヤ並びにわたくしも載せて下さっています

うにささんがぽつりと「私たち二人で一人分の仕事が精いっぱいだから・・・」と台北で呟いてはりました。これは当たっていません。この本が出るに当たっての取材を何度か垣間見ておりますが、本当に緻密でした。日本全国、訛りは国の手形と申します、江戸っ子と大阪者のイントネーションが違うように、もっとミニマムに云えば、京と大阪、神戸は違いますし、船場、粉浜、泉州、河内、聞き分けられる位には違います。何を云いたいかと申しますと、着物も方言や訛りの数ほど地域差があり感覚も違うのです。東京発信の雑誌は東の着こなしやしきたりを発信するのは当然の事ですが、それが独り歩きし、上方の風(ふう)が間違いのように云われてしまった時の悲しさったらありません。
取材を横からのぞき見て「凄いな」と思ったのは、お二人がそのキモノの多様性をいかに表現するか、一方通行にならないか、という事に腐心してはったことです。これ、大変やと思います、本には見えてこない部分に余程の裏付けがなくてはいけません、お料理が出来るまでの下ごしらえが大変やったと思います。細かいところまでおろそかにしない、疑問点はちゃんとクリアにして次に進む、そりゃあ緻密な取材力と積み重ねには頭が下がりました
たっぷりと豊かな中身の「召しませキモノ」ですが、それこそ見えていない部分にも、その愛情と熱意と真摯な姿勢がたっぷり詰まっておりまして、そういう意味で「私たち二人で一人分の仕事が精いっぱいだから・・・」と云うのは違うと申し上げたいのです

あちらこちらでキモノのトークショーやワークショップがブームのようになっていますが、しっかりと地道に土台をこしらえ、すっと前からブログで発信してはる、お二人のお陰で同世代が着物を楽しめる環境になったと、そのくらいの気持ちでおります「もっと前へ出てえなぁ」と云うても、なかなかステージに上がるのを嫌がるシャイなお二人です

前置きが長うなりましたが、そんな思い入れの深い本でもって、異国の空、もともとがシャイなお二人とくれば、そらどない考えたかて緊張しますわなぁ。隣で明らかに緊張の色が濃くなって行くのが手に取るようにわかりました
それに比べて私、物見遊山です。着付けにちょいと心配はあるものの、まぁ何とかなりますやろ位な気持ちで、ハナから心持が違います

脳味噌が完全にフリーズするかと思ったその瞬間、うにさの横に柔和な笑顔が・・・、こころやさんがいてくれて、本当に良かった!!飄々と、そして堂々といてくれる人がいたことで、どんなに心強かったことか・・・。


台湾に行って来ました6にかいてくれたはりますが、何と恥ずかしい。実のところ物見遊山、晩御飯の事で頭がいっぱいの、相変わらずの体たらくでありまして、バチが当たりまする

とはいえ、興味は深々です
一生勉強してゆくキモノの道、異国の着物に興味を持って下さり愛して下さる皆様方の「何故キモノなのか?」と云う秘密に迫りとうございました、今日を含めて明日と二回、何かを感じたい、そして想いを伝えたいと云う気持ちはありました

お二人は、あらかたのカンペを作ってはりました、出版に際しての想いを通訳さんを介して伝えて行きます。身を乗り出して聞くお客様、その空気を吸って消化する、芝崎ルミさん
どうしても、そのあたりのトークが思い出せへんのです、私もそれなりに緊張していたんでしょう
それが証拠にコレ
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例のうにささんのダブル眼鏡、ブログで読むまで全く気がつきませんでした。台北のスタッフさんらは気が付いてはったそうですが・・・

さて着付けタイム
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まずは女子から、何かこの写真、カッコよろしなぁ(自画自賛)舞の一手のようではありませんか
しかし私、これだけははっきりと覚えています。致命的な失敗をしているんです
さて何かと申しますと

「左前」

呉服に携わる者として、いっちゃんやったらアカン失敗です
しかも客席の前から「違う」と云う小さい声が聞こえてきて気付きました・・・・
何もなかったように「さて、これ何かわかりますか?これは着物のタブーです、これをやったらアカンのです」と誤魔化しましたが、アホですわ
着物はひよささんの「小倉充子の日本橋ゆかた」ですがモデルさんには幅が狭うございました
習うた通りにはいかんもんです、ノツコツするのを、しゃべりでごまかして何とか着せました

男物はいっぺん自分の帯をほどいて、結び方の説明をしてから着せました
これは手際よくいけました「おお」とジワが来て、嬉しかったです

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でけました
帯の位置、衿のラインの作り方、繰りについて、胸のラインと背中の関係など、一通りコツはお伝え出来たと思います
男性の方はユカタの丈は長かったんですが、うまいこと行きました、これ着手の方の体型が良かったんです、非常に着せやすかったです

自分達が想定していたより、初日は少し硬い仕上がりになりました


とお二人もブログで書いてはりましたが、そうですねちょっと一方的に伝え過ぎたかなぁと僕も思いました
後の席ではルミさんの目がキラーン、明日に向けて何か思いついたんでしょう

お話終えて、サイン会
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私は用が済みましたから、マネキンの着物を脱がせて畳み、モデルさんの着物も畳み帰り仕度
そうこうするうちに「小倉染色図案工房」のご一行も到着です

着物を片付けていたらば
「ココロヤさん、サインクダサイ」
と、お客様が・・・・・・・

想定外です、サインと云えばクレジットカードくらいしかしたことおません
どうしよう・・・・・

本の中の僕の写真の部分が開かれております、仕方がないので






と書きました
これで良かったのかな

実は翌日のイベントにまた来て下さったその方に
翌日のサイン会で「名前も」と云われ






と書き足しました、慣れんことですみません

終わって、表に出ましたら、場所は「鼎泰豐」の隣ゆえ、えらい人だかりです
そんな中、浴衣姿の一向がぞろぞろと出てくるものですから、そら目立ってました、ものすごい視線感じましたもん。あの好奇の目はちょっと久しぶりの感覚でした

いよいよ全員集合でもって晩御飯は「欣葉」
飛行機嫌いの小倉充子さんの涙涙の道中噺から、今日の反省、明日の活力、そして如何にこの短い期間に台北を心行くまで楽しむか、心許せる仲間とご馳走を囲んで、夜は更けてまいります
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2014-10-31 Fri 00:42 ∧top | under∨

旅文様台北噺 四段目

コンビのイラストレーター『スタジオクゥ』のイラスト付きキモノブログ   
おなじみ「キモノは別腹」

台湾に行って来ました5をば

こころや視点で裏表

台湾旅行で唯一の気がかりが「着付け」
これをマスターしないとはじまりません
ユカタに半幅帯の文庫結びです、男物も着せますが、これは普段から着せ慣れていますので大丈夫

私、歌舞伎が好きでして、それこそ中学生から一人で見に行くくらいでしたから、将来は役者(なんと大それた!)になりたいと思ってたんです、でご縁がありまして「歌舞伎は役者だけではないから一度経験してみなさい」と、当時可愛がってくれていた評論家の先生に紹介してもらって衣裳の勉強をさせてもらってたことがあります
それこそ繕い物は当然、帯のかがりや、紋の貼り付け、早変わりの支度の手伝いもさせて頂いたし
三階の役者さんの着付けもさせてもらえました、仲居さんの役で、角出し結びを出来るようになりましたっけ

そんなこんなで覚えはありますし、第一いわゆる「門前の小僧」ですから、大体の段取りは覚えているものの
普段着せてるわけではありません、四十過ぎた中年が女性方の体に触れるなんて失礼ですからね
やはり台北の皆さんの前で、えーっと、うーんとなんて云いながらノツコツしていたらば失笑されますでしょう、やはり着付けと云えば「手数は少なく・手早く・舞うようにそして美しい着姿」これじゃないですか、さぁ自分でハードルを上げてしまったものですから、プレッシャーこの上ないのであります

ユカタなんて基本中の基本でもって簡単、そう思われるでしょうが僕に限って言えば、自分で着るのにユカタが一番難しい。着るのはあっと云う間ですが、綺麗に見せるのに、何枚も重ねる袷と違い、ごまかしが効かないんですよね
うどんで云えば「すうどん」みたいなものです

まずは教授の免許を持ち、芸歴40年のベテランの母に習いました
基本の押さえ方は完璧です、補正の考え方、おはしょりの上げ方、腰から下の巻き方、そして腰紐を占める位置のポイントと工夫
なんどか練習をしましたらできました、段取りは知っていますので、手に慣れさせるように何度も練習しました

ある程度出来ましたので
さるお方にお願いして来てもらいました

どどーん

はい、このセンセにお願いして仕上げてもらいました
着付けの段取りは母に習いましたから、習いたかったのは「美しい着姿のコツ」です
なるほどでしたねぇ、ポイントは上半身、胸から肩のラインにありました
面白いように綺麗になりますね、奇しくもセミナー後、同行の芝崎ルミさんがアドバイスしてくださったことがマミさんと同じで、これは「魅せ方」について僕自身、大変勉強になりました

お稽古はここまで
さぁ賽は投げられました、当日です。ちょっとホテルでお昼寝をしてシャワーを浴びて小千谷に着替えたら、気分はすっかり商人モード

タクシーで会場に向かいます

前回の会話
ココロヤ 「トークショウの場所はどんな雰囲気?」
スタジオクゥ 「こじんまりしててそんなに広くない、八畳くらいだったよ」


奥が広いじゃないか・・・、お二方の見てたのは前室、つまりアプローチ部分やったのか

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からの「腰紐を僕が持って行かなかった事件」で少し緊張の波が参りましたが
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案外、こんなハプニングって呉服屋やってますとタマにはあるものですから乗り切りました、しかし

「心の中」
ん?うにささんの緊張度が高い
ひよささんも緊張している!
ここで僕までテンパったら、台北まで来て三人テンパリ芸をみせてしまう
ここは顔だけでも笑っておこうそうしよう
僕はただ台北に遊びに来て、たまたまココに座っているだけなのだ、落ち着け、落ち着け


準備は万端、いつの間にか一番後ろの端っこの席にルミさんが座っています
台北の着物好きの皆さんの空気を感じようと、真剣で、獲物を狙う目になってはります

さて、ぼちぼち開演ですかね

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2014-10-29 Wed 15:19 ∧top | under∨

木枯らし一号

本日は大阪に木枯らし小僧が来ましたね
心なしかは肌寒うございました
今年もついにこの季節、国産の久留米絣の袢天を店頭に出しました

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2014-10-28 Tue 21:34 ∧top | under∨

旅文様台北噺 三段目

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おなじみ「キモノは別腹」

台湾に行って来ました5をば

こころや視点で裏表

朝、目覚めましたらばショックは若干やわらいでおりました、落ち込んでられません

まずは迪花街で待ち合わせ
本来ならば干貝柱に唐墨、金華火腿など山海の珍味を買うてごっそり持って帰る予定でしたが、購買意欲は抜け落ちてスカスカです。けれども食欲は別、朝ご飯は清粥小菜で。甘いの辛いのあっさりの、バランス良う味良うこしらえた色々なお惣菜にお粥さんが合うて二杯も頂きました、美味しかった
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食後、そのまま街歩きをする予定をちょっと変更し「雙連朝市」
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以前台北に来た時にココで買って帰った「マコモダケ」が美味しくって、今回も面白いものはないかと物色
野菜や果物で珍しいものや知らないものがあるのが楽しいのです
食材がたくさんならんで圧巻、どれもたっぷりとしていて豊か、子供の頃の粉浜商店街はこんな風情で、ちょっと懐かしいような気がしました

迪花街に戻ります

界隈は問屋街やそうですが、古い建物が雰囲気よう残っておりエキゾチックですね
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乾物屋さんがたくさん並んでいます、お豆さんや干しエビ、果物の干したのもありますし、クラゲも湯葉も中華食材がてんこもり
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友人に「カラスミはここのが良いから」と聞いていた李日勝
ちょっと値は高めですが美味しそうな唐墨が並んでいます、料金は目方で違います、大きい方が脂のノリが良いそうですが、中くらいのものがイイように思いましたから買うて帰り、ウチで食べましたけれど、美味しかったです
日本の唐墨は薄く切ってそのままで頂く事が多いですが、買って帰ったものは炙った方が美味しいと思いました

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ココのミニチュアダックスが人なつっこうて、こうなります
お父さんとお母さん、そして娘の三匹に囲まれて幸せ

お腹もすいてきたので
お昼御飯はおなじみ鼎泰豊の本店へ、なんと90分待ち!そのあいだゆっくりと永康街を散歩したりカフェで一服しました
カフェーでは台湾珈琲を飲みました、南国やから成るそうですね。あっさり味に感じましたが、珈琲の味はようわかりません

鼎泰豊の本店の隣が、夜のトークショウの金石堂書局です、カフェーで一服しながら

ココロヤ 「トークショウの場所はどんな雰囲気?」
スタジオクゥ 「こじんまりしててそんなに広くない、八畳くらいだったよ」

そっか、じゃあお客さんもそんなに入れないし、たくさんはいらっしゃらないだろう
それならば店で接客をするようにリラックスして喋れるやおませんか
ならば、時間が来た鼎泰豊にて、あれやこれや食べてビールに紹興酒
さすがにスタジオクゥのお二人はあんまり呑んでませんでしたが、僕はビールに紹興酒

本店って味が違うような気がします、気のせいですか?

満足満足大満足

一旦ホテルに戻って、シャワーを浴びて、着替えてまた戻ります
トークショウは19時から、少し時間もありますから

小倉染色図案工房組が台北に着いたとの連絡
芝崎るみさんは前日入りの由、いづこへ・・・夜には現場に来てくれるそうですが
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2014-10-27 Mon 14:06 ∧top | under∨

旅文様台北噺 二段目

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おなじみ「キモノは別腹」

台湾に行って来ました5をば

こころや視点で裏表

9月12日の午前中に店を出て堺からラピートに乗って関空へ
お昼すぎの飛行機で台湾の桃園空港へ向かいます
機内で「アナと雪の女王」が放送されてまして初めて見ました、面白いですね
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そんなこんなで気が付いたら、台湾についておりまして
緊張の入国手続きの後、道を尋ねながらバスに乗り換え台北駅まで
そこからタクシーに乗り換え、筆談でもって場所を伝えホテルに着いたのが17時前

ホテルは「喜瑞飯店」、広くて綺麗で快適です
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ちょっと一服後、前日から台北入りをしているスタジオクゥのお二人に連絡をし晩御飯を一緒に食べる事に

忠孝敦化駅そばの蜀辣
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日本の出版社のお二人と共に海鮮火鍋を頂きました
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お肉や野菜、海鮮を、赤くて辛いけれども味の深い特製タレに付けて頂くもよし
煮てゆくうちに出汁もうまみが増しますから、そのままでも美味しいですし、おしゃべりしながら、ついついたくさん頂きました
食後、腹ごなしを兼ね街歩き、駅周辺は銀座のような雰囲気、オシャレなショッピングセンターをのぞいたあとは饒河街夜市へ向かいました
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なんだか超イケメン俳優がロケをしてはりました、人だかりが出来ていましたが
果たして一体どなたなのでしょう、写真を撮っておけばよかったのでしょうが、すでに夜市の濃厚な空気にやられてしまいイケメン俳優より屋台に興味深々でございました
もっとお腹をすかせておけば.....と後悔しきり、ほんとうに美味しそうなものが並んでおりますねぇ

饒河街夜市の名物と云えば胡椒餅。とりあえずひとくち頂きました
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前回の台北旅行では煮たのと揚げたのとを頂きましたが、やはり臭豆腐は慣れるまでに修練がいりますね、今回はパスしました

ぐるりたっぷりと夜市を巡り、タクシーにのってお二人が宿泊されている「西門町」へ、まるで原宿や渋谷といった風情、台北の若い人たちのファッションをチェック。お隣とは云えやはり体型も顔かたちも違いましょう、姿に合わせた髪形や色使い、着こなしを工夫なさっているのが興味深うて面白うございました、みなさん見せ方を知ってはりますわ、派手目でそれが似合うてはりましたね

わいわい騒いで、気が付けば夜半過ぎ、明日もある事ですしホテルへ戻ります
タクシーで帰りましたが事件発生
車内でお財布を落としてしまいました
部屋に戻ってすぐ気付きましたが、何てどんくさいんでしょう...
幸い現金は半分ホテルの金庫に入れていましたが、カードや免許証、保険証まで一切合財行方不明に
偶然日本語のわかるフロントのお兄さんに手配してもらいましたが、結局見つからず
夜中じゅう、念のためカード会社等に国際電話で連絡、アホですなぁ初日早々。。。。。
しかしこうしちゃいられません、明日からはトークショウ、そしてお祭りがてんこもりです

気分を変えなきゃ、落ち込んでなんかいられない!

そうや!!なかったことにしようそうしよう

ちなみにタクシーはこれ
この後も、この会社のばっかり乗ってました、ここのタクシーわりかし綺麗で好きです
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つづく
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2014-10-27 Mon 14:04 ∧top | under∨

旅文様台北噺 一段目

コンビのイラストレーター『スタジオクゥ』のイラスト付きキモノブログ   
おなじみ「キモノは別腹」さんが、いよいよ台北噺を書き始めはりました

微に入り細を穿つように丁寧に丁寧に積み重ねる文章ですから
その時の出来事は読めば一目瞭然です
どうぞご覧ください

台湾に行って来ました1

台湾に行って来ました2

台湾に行って来ました3

台湾に行って来ました4

ここでは思い出も兼ねてココロヤなりの追記という形で記して参ります

今年は4月より8月まで夏物で休みなく商いをさせてもらいました
東京やら梅田の阪急さん、小倉充子さんに新之助上布。結構な事でありがたかったです
盆休みもなかったさかい、秋物までのちょっとの間、9月に旅行でも行かせてもろて次に向かってリフレッシュしよかと思ってたんです

そしたら、東京でスタジオクゥさんとご飯を食べてる時に
召しませキモノ台湾バージョンが出るの、なのでお知らせのために台北へ行きます」と云うので
「そうなん!じゃあ旅行したかったし、ひやかしに行くわ、台湾好きやし」となったんです

台湾に行って来ました4
その経緯がこれ

そうこうするウチにトークショーまで参加させてもらえると云う特典付き
異文化の皆さんにキモノの事をおはなしさせてもらえるなんて滅多にない事、皆さんの想いを知れますし、お話させてもらう事で自分の勉強にもなります。こんなエエことおまへんがな

ただスタジオクゥさんからひとつミッションが

「一日目のトークショーでユカタの着付けしてね、できるでしょう」

「。。。。。。」

東京時代の若い頃、着付けも含め歌舞伎の衣裳方の勉強をさせてもろたり
ユカタの着せつけも、長年見て覚えてはいるものの、基本、女子の着付けはオッサンがやったらセクハラになってしまいますでしょう。普段、着せる事なんておまへんのです

やっぱり、着物にご興味を持ってくださる皆さんの前で着せつけをするには
手慣れて、舞うように、そしてわかりやすく、美しく着せんなりません
そんな風に出来るのかココロヤ

気の置けない仲間と旅に行くのが楽しみでしたから、なんとかせんなりません
母は昔から着付けを教えてますし、周囲には錚々たる着付けのセンセもいてはります
教わる環境には恵まれております、あとは私の努力次第、やりましょう

さぁ、旅に出るまでの準備、段取りも楽しみの一つ
東京組とメールで漢字だらけのメールが飛び交いましたよ

ほぼ食べるもの、美味しいお店

そんなに食べれない、いや食べねばなりますまいて
あちらの食事は美味しいですもんね
あれほど「胃が牛のように四つ欲しい」と思うた事はありません、想像するだけで涎がでます

現地集合、現地解散

それぞれが宿を取ります、残念な事に皆と同じ宿が満室になってしまいましたから
私は別の宿、結局皆さんとは少し離れた町に宿を取りました

少し離れた場所に宿を取ったのは理由があります
みんなで連れもって旅に行くと、ふと頼ってしまって、今どこを歩いているか、どこに向かっているかアンテナを張らなくなってしまいます。三年前の台湾旅行時がそやったんです
とっても楽しかったんですが、台北好きな神主に連れってもらったので地図が思い浮かばない
台湾は何度も行きたい場所でもありますし、今回は地理と地図を自分の頭の中に入れたかったのです

離れていれば自分で動くでしょう、そうすると覚えられる。好都合、いざとなればあちらはタクシーも安いですし乗ればすむ

関空から台北のホテルまで一人、旅慣れた方にはどってことないでしょうが
私は英語がカラッキシ、語学と云えば日本語ですら中途半端、はいワクワクドキドキであります

しかし便利になりましたなぁ、ネットで調べればすぐ地図も情報も出る。手にはスマホ
出発前にネットで搭乗手続きも出来るんですね
粉浜から関空は近いので、これは便利でした、ギリギリまで店にいてられましたから

三年前と違うのは、あの頃は円高、今回は円安
10000元で10000円ほどの差額がありました、お金の計算は早い方です

さて珍道中、どうなりますやら。。。。

つづく

追伸
写真を撮っておりません、すみません
ブログを書かせてもらうのに、あるまじき事なのですが
景色や空気をたっぷり吸いこんでいる時、食事を頂くとき、五感も六感も研ぎ澄ませて感動していますので、それだけで胸一杯で、気が付いた時には写真を撮り忘れてしまっているのです
頭の中にはしっかりと湿度から空気感、色合いから音まで焼きついています
文章ばかりで申しわけないですが、幸い皆さんが撮って下さっている写真もありますから、それを適宜載せさせてもらいます



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2014-10-24 Fri 13:15 ∧top | under∨

藝術の秋

いよいよ袷の季節になってまいりましたね

十月の季語は

秋の空、秋の雲、秋の山、秋風
初紅葉、薄紅葉
茸、稲雀、案山子、木の実、梨、柿
菊、荻、 栗、団栗、胡桃、銀杏、棗
稲刈、稲架、蜜柑、橙、蔦、鹿、猪


秋の色合いが溢れるようです
ついこないだまで麻のものを着ていたのが嘘のよう。いよいよ着物日和到来です、季語に散りばめられた色の数々を着物に見立てましょう

帯揚げ、帯〆、帯留、鼻緒に秋色も素敵ですね
お出掛けに絶好な季節、美しい秋を存分にお楽しみ下さい

金曜日は、お世話になっている六代目の笑福亭枝鶴師の独演会に伺いました

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今期初袷着用、暑いのではないかと覚悟しましたが、心地よかったです

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お客様と共に拝見、いづれも秋色コーデで

枝鶴師匠のらくだが素晴らしかった
大きい芸でした、三代のラクダが重なって見えました
あっと云う間の70分間、エエ会で感動致しました

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藝術の秋はてぬぐいの秋でもあります
枝鶴師匠のてぬぐいをはじめ
十周年の記念の「わかもみぢ」手ぬぐい
踊りの会にお芝居、居酒屋さんから幼稚園の90周年、お目出度いお目出度いご襲名と様々です

昨日の日曜日は
我が家の菩提寺である壽法寺にて開催されました
その山村若峯菫芳恵師の会「わかもみぢ」に伺いました

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・地歌「芦刈」山村 若峯董芳恵
・落語「らくだ」笑福亭 生喬
・地歌「たぬき」菊寺 智子/菊萌 文子
・上方唄「三国一」山村 若峯董芳恵

一日明けての「らくだ」です、生喬さんは亡くなられた松喬さんのお弟子さん
その松喬さんはここ寿法寺に眠られています
寿法寺には代々の笑福亭松鶴の墓所もあり(思えば粉浜からあの世までのご縁です)
寺内には他にも桂や林家、三遊亭の噺家さんや俄、浄瑠璃の錚々たる大立者がいてはります
そんな中での「らくだ」ですから、泉下で聞いてはったと思います

ウチの墓もありますから、亡父に「何とかやってまっせ」とビール片手に近況報告を致しました
美しい実力派の山村若峯董芳恵師の舞を拝見しておりましたら
一人ではなく父と見ているような錯覚におちいりました

終演後、若住職の法話の中で「さまざまな思いが詰まった会」と云うのが印象に残ります
帰りはすっかり暮れておりましたが、参道に灯りを燈して下さったのが幻想的でした

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立て続けにエエ会を拝見出来て喜んでおります、眼の福、耳の福

帰りは四天王寺さんの境内を通って帰りました
ハルカスと五重塔

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2014-10-20 Mon 13:22 ∧top | under∨

秋らしゅうなりました

こんな気候になりますとやはり鍋が恋しゅうなりますね

早速定休日の前ですし、水曜日の晩に鍋をすることに
というわけで粉浜商店街での買物

うしやさんで蔵尾ポークと艶ポークと伊賀牛を盛り合わせてもらい
お豆腐は井川豆腐店で嵯峨豆腐
古漬と沢庵は伊勢の磯屋
そして岡本青果で白菜を頼んだら、奥に美味しそうな原木栽培のブナシメジが

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半分は鍋に、もう半分は翌日しめじご飯に致しました

ご飯はこの土鍋を使っていますが
美味しゅう炊けるので重宝しております
「かまどさん」

お米は北近江は余呉湖畔の知人から無農薬の玄米を取り寄せ、その都度精米して五分搗きで頂きます
新米が送られて参りましたから、口切りのご飯です

秋刀魚を焼いて、たっぷりの大根おろしと共に
お豆腐とお揚げさんの味噌汁
白菜の古漬にキノコご飯

秋を頂きました
ごちそうさまでした
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2014-10-17 Fri 12:20 ∧top | under∨

こころやさしい・キモノトリエット打ち上げました

こころやさしい・キモノトリエット

お陰様をもちまして賑々しく打ち上げました

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月曜日は台風で大騒動の一幕もありましたが
エベント中なので商店街でひとりぼっちになっても開けておりました
それも楽しい思い出であります

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お越しの皆さまへ、心より御礼申し上げます

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引き続き、美しい着物の世界をお伝えして参りたいと思います
皆様のご贔屓を、どうぞ宜しくお願い申し上げます

ありがとうございました
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2014-10-15 Wed 23:21 ∧top | under∨

こころやさしい・キモノトリエット~CHAIさんのモフモフ

初日を無事打ち上げました、お越し下さった皆様に御礼申し上げます

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ナチュラルな素材感と可愛い柄、そしてデザインの可愛いCHAI-SHOPさんの「結び帯」
結び帯と云うと、はじめてキモノの方が簡便にお召しになるイメージがありませんか?
CHAI-SHOPさんの帯はそうではないんです
どういう事かといいますと

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モフ
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モフモフ

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モフモフモフ

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モフモフ
モフモフモフモフ

いづれもフランスの生地やそうです
茶色いのは、CHAIさん曰く「大相撲の千秋楽で座布団が飛び交ってるイメージ」

モノトーンのは、つるりとした織の生地の裏のモフモフを敢えて使っておられます
モフモフ

普通の帯ではちょっと難しいですね
モフモフ部分のテクスチャーは帯を結ぶ時にねじったり、圧力をかけると傷みやすそうですし
それに、地厚なので結ぶ時に堅い

でもこれを結び帯にすると、ねじったりしなくてイイですからね
可愛い素材感、テクスチャー、デザインの良いもので
普通の名古屋帯にはちょっと使いづらくても
結び帯にすれば出来てしまう

帯の表現、おしゃれの表現が広がりますね

キモノ好きな皆さんに、使ってもらいたい理由がそこにあります


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CHAI-SHOP ◆ トリエ ◆ こころや

粉浜のこころやで三人展を開催中
みなさんの着物生活をふわりとあたたかく

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2014-10-11 Sat 09:40 ∧top | under∨
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