帯留です |
お客様が大事になさっていた石をお預かりして、帯留を製作しました。
繊細な石なので、ウエダテルオさんにお願いしました。 ツメがポイントになってシンプルで素敵! 取りに来て下さった時、ご依頼のHさんは、麻の葉文様の泥大島に白の博多をお召しでした。 ピッタリ!!なんて美しいんでしょう!!! ![]() |
紋尽くし |
![]() 結び柏の紋尽くしの高座羽織です。 仕立て上がって参りました。 玉村咏さんに染めて頂きました。 玉村さんは京友禅の技法を生かしモダンで大胆なデザインと精緻で美しい色合いの着物(長着)を発表なさっています、このような仕事をなさるのはイレギュラーな事なのですが、色んな御縁をもって、特別にこしらえて下さいます。 実はこれで三着目です。 以来玉村さんには、柄の魅せ方や色の工夫、染色から仕立てまで多岐に渡って微に入り細を穿ち教えて頂いています。 工房に伺って、さぞお邪魔な事でしょうに、朝から夕方までずっと作業を手伝わせて頂いたりする事も度々です。 今回も白生地の選定から意匠、色出し、仕上げまで全てに携わりました、とても良い勉強になります。 注文を下さったK様も暖かく見守って下さり冥利に尽きます。 検品をして、心を込めてお納めします。 思い入れの深い作品です。 |
竺仙浴衣 |
今年の竺仙ゆかたの「見本反」が来ました。
全ての柄の浴衣地を2尺に切って、端っこをとめて大福帳の親方みたいにしたものです。 百柄程を順に見て行き、荒選り、本選り、絞り込みをして行きます。 柄選りをしたものを注文し、染めてもらってゴールデンウイーク明けにお披露目と相なります。 見本反を見るのは必ずこの時期です、一年で最も寒い時期に、最も暑い時期のモノを見ます。 えらいもので、気候に気分が左右されてどうしても暗い色を選びがちになります。 そこを気持ちを真夏に変えて、選んで行くんです。 ![]() |
まえやく |
恥ずかしながら「前厄」でございます。。。。。
住吉っさんへ厄払いに行きました。 「あびこ観音」という厄除のメッカみたいな所が近所にあります、家族はみな観音さんへ行きましたけれど、やっぱり僕は住吉っさんです。 厳かにお祓いをしてもらいスッキリ。 懇意にして下さっている神官さんに 「節分の午前中に厄よけぜんざいをふるまう時、関係者で厄年の方々に配ってもらいます、厄払いも兼ね参加しませんか」とありがたくもお声がけを頂いた、けれども生憎その日は所用があり、残念。来年こそ大厄なので是非ご奉仕させて頂きたいなぁと。 帰りしな、明治三十年の住吉大社の絵図の復刻版を頂きました(写真はまたUPしますね) ウチに帰って眺めると、南海電車(蒸気機関車)は通っていますが、チンチン電車はまだありません。 住吉公園は一面の松原で、その先は入り江になっています。 潮の香がただよう住吉っさんやったんでしょうね これはその表紙。 ![]() 昔の住吉っさんの太鼓橋の圖です。 今のように階段がなくて、足を引っ掛ける穴があいています。 登りはさておき降りるのんが随分怖かったそうな。 地元の古老は無階段時代を知っていて「穴から滑り落ちた下駄や草履が水面に浮かんでた」とか。 今なら怪我でもしたらクレームの対象でしょうからありえないでしょうけれど、のんびりして微笑ましいですねぇ。。。 そしてさぞかしスリルがあって楽しかったでしょうねぇ。 ちなみに太鼓橋は渡るだけでお祓いになるそうですよ。 |
コロッケ |
フライングですが某有名雑誌に、粉浜商店街特集が掲載されるそうです。
食べ物屋さんばっかりなのでウチは載りませんが、どうぞお楽しみに!! 遠方から来て下さった大抵のお客様が商店街を気に入って下さいます、嬉しい限りです。 雑誌に載って、興味を持って下さった方々がいらしてくれるのが楽しみです。 「内山精肉店」の名物、コロッケです。 ![]() 甘くてサクサクのコロッケです、昭和の味。 「うしや」さんでもコロッケを揚げてはります。 うまみ調味料が入っていないので、自然な味がします。 食べ比べてみるのも、面白いですね。 |
およばれ |
Mさんご夫妻の元へおよばれ。
商店街で手みやげを調達(すぐき、タネなしの皮ぐち食べられる葡萄、バラバラですけどオススメやって云うてくれはったので、こないなりました)してお伺い。 可愛いネコがお出迎え、とっても人懐っこいそうですが僕はいっつも嫌われるんです。 犬にはとっても好かれるのに、どうも微妙な距離感がわかりません。 ムツゴロウ先生みたいに「ヨーシヨーシ」ってワシャワシャやったらアカンみたいですね。 そんなこんなで写真は撮れずじまい。 食通のご夫妻のお酒とお料理はおいしい、しっかりした味、あっさりした味、素材の味、香辛料の香り、お料理全体でバランスとメリハリを考えてはって、職人さんのようです。 ミナミは三津寺太左衛門を東に入ったところの銘酒舗「勘十里」を紹介してくれはったお酒好きの旦那さんだけに、お酒のチョイスも粋で、清酒、焼酎、ワインと豪遊気分で楽しませてもらいました。 ![]() 白菜と鶏団子の炊いたん、セリの香りが効いていました。お団子の中に隠し味が、旨味と香りが閉じ込められていました。 ![]() 蓮根のピックルス、ラズベリー酢で漬けはったそう、甘い良い香りがしました、赤い胡椒がカワイイ。 ![]() 五色なます(セリ、キクラゲ、大根、人参、柚子)これさえあったらお酒なんぼでも呑めますねん。 ![]() 特製のスペアリブ。焼けたての香ばしいこと。 お造りに、九条ねぎとお揚げさんの炊いたん、その他色々。。。。。 話が弾み、お酒がすすみ、とっぷりと夜が更けてゆきました。 |
初春文楽 |
初春文楽に行ってきました。
お正月らしい「にらみ鯛」がお迎え。 ![]() ![]() ●壽式三番叟 大夫さんが七人と三味線が六挺、合奏と合唱でものすごい迫力。音楽も綺麗やし、舞台も派手やし、人形の動きもたっぷりで、堪能。 今年も豊作間違いなしです。 ●傾城反魂香、土佐将監閑居の段 やっぱり住大夫さんが素晴らしい、わかりやすいし、伝わってくるし、表現がずんずんと心に響いて感動しました。 しかしお元気ですねぇ。 もっともっとまだまだ聴きたいものがたくさんあります。 ●染模様妹背門松、油店の段と蔵前の段 二時間たっぷりありましたが、トントンとテンポが早くてあっと言う間でした。舞台には七人の登場人物、それを大夫さんが入れ替わり立ち替わり描き分けられてるのが手品のようです、勘十郎さんが使いはる番頭善六の動きは滑稽やし、セリフは面白いしで、初笑い。 蔵前の久松は人間にしか見えません、人形浄瑠璃は深いです。 見応えたっぷりの初春文楽。 値打ちありましたわぁ。 |
初しばい |
初春大歌舞伎を観に松竹座へ。
思い出いっぱいの木挽町の歌舞伎座の暫くお休みは寂しいけれど、おかげで道頓堀に芝居がかかる数が増えて、嬉しい。 上方だけでも、来月は仁左衛門さんの珍しい通し狂言、3月は京で右近さんの一座、5月は團菊祭とたっぷり。あいだあいだには文楽もあるし楽しいことだらけです。 さて、昼の部は「土屋主税」と「男の花道」 ともに道頓堀のガンジロハン専用のお芝居。 「土屋主税」は明治の終わりに初代のガンジロハンの為に書かれた狂言で「男の花道」は長谷川一夫の為に書かれたものを今のガンジロハンが引き継いだもの、長谷川一夫は初代のガンジロハンのお弟子さんやから、今年の初春の道頓堀はガンジロハンワンマンショーの趣です。 「土屋主税」 上方風のはんなりした風情とリアルさがありました。明治大正のモダンな匂いがして、鴈治郎、政治郎、魁車、当時の役者さんたちを重ね合わせながら楽しみました。 「男の花道」 東宝で歌舞伎をやっていた時は、新しさを追及して音楽はテープや洋楽を使ったそうですね。今、歌舞伎ではあまり洋楽やテープは使いませんが、男の花道はべったりとテープです。 藤十郎さんが扇雀時代の大ブレイクの時に梅田コマなんかでこのお芝居をやってはった演出そのまんまなんでしょうか、ちょっと古くさいんですけど、それが味になってて、テープでも気にならない。 臭くて、ベタベタで、粘っこい、大阪らしさ満載です。 歌舞伎か?って言われるとそうじゃない気がするけれど、まわりのオバチャン達がえらい泣いてはって、こういう系統のお芝居はこれからあまりかからないと思うし、あの雰囲気を醸し出せるのは藤十郎さんが最後のような気がするので、そういう意味では貴重なもん見せてもろたなぁと。 しかし藤十郎さん(ガンジロハン)お元気ですねぇ、傘壽でしょ確か。よぅ動きはるし、お肌艶々やし、色気はしたたるようやし。。。客席に舞妓ちゃんがいてはって、そら色白うて別嬪さんですけど、いやいやガンジロハン負けてませんわ、ボロ勝ちかも知れません、華がありすぎです。 我童さんも最後まで遊女のような色気を失いはらへんかったけれど、ガンジロハンもっともっと上かも、オバケですね。 お昼は播重でビフカツカレー。 ![]() |
感動です |
「キモノは別腹」さんの、シミヌキシリーズ。
よぅ云うてくれはりました、よぅ書いてくれはりました。 もうお読みになっている方が大半でしょうけれど、まだの方は是非ご一読を!! ●扇屋さんの『キモノしみ抜き教室』へ1 ●扇屋さんの『キモノしみ抜き教室』へ2 ●扇屋さんの『キモノしみ抜き教室』へ3 ●扇屋さんの『キモノしみ抜き教室』へ4 ●扇屋さんの『キモノしみ抜き教室』へ5 ●お手入れ事情を考える1 ●お手入れ事情を考える2 ●お手入れ事情を考える3 云いたかった事がぜーんぶ入っています。 ひよささん、うにささん、ありがとうございまーす!!! |
寒いので |
憧れの三代目中村梅玉丈です
![]() よく見たら肌襦袢にも衿がついています 襦袢にも衿がついて 着物は3枚重ねです 明治大正の頃まで、黒紋付に限らず下着(長着の下に着る長着と同形状の重ね着)を2枚重ねるのが流行りました。昭和に入って贅沢が出来なくなってきて、だんだん簡略化され今に至ります。(いまでも紋付羽織袴の折には白下着を一枚重ねるのが正式です) この風習はもちろん女性にもありました、振袖の重ね衿、留袖の比翼仕立て等がその名残です。 下着の風習は廃れたわけではありません男物の「下着地」というのがまだ細々ながら残っています。 襟元が洒落て見えるし、防寒効果抜群です。 寒いので今の時期は下着が手放せません。 絹物だけの風習やないんですよ、こんな重ね着も決して邪道じゃないんです。 ![]() 防寒肌着の上下に、シルックの襦袢、 お客さんから頂いたうっすら梅の柄を織り出したご年配向けの地味な女物のウールの着物の仕立て替えに 伊勢木綿を重ねています。 腰から下はベロアの前掛けに別珍足袋 別珍足袋の下は。。。。。 ![]() 失礼しました、指割れ靴下(普通の靴下の時もあります)の重ね履きです。 一日店頭に立っていても、ポッカポカ。 けっして重くないですし、洋服をこれだけ重ねたら動けなくなるかもですが 着物なのでゆったり。 ふんわり空気をまとって楽です。 寒い時に「伊勢木綿の重ね着」のテクニックを教えてくれたのは『ひよささん』でした。 なるほどとっても楽で暖かい! 襟元もイイ感じで楽しいです。 ![]() |