ウールの |
ウールの反物の在庫が少なくなったので、四方八方に手を伸ばして蒐集中です。
今はほとんど織ってはりません。 産地としては、西陣のものが最高峰で、伊勢崎、浜松、八王子、備後等がありそれぞれの持ち味を生かして織られています。 西陣のものは紬と見紛うほどで、絹を混ぜてあるのでシャリ感があり軽いのが特徴です。 今は紬で大きくやってはる「しょうざん」さんも昔はウールを作ってはりまして、そりゃあ目の覚めるような 素敵な作品を出されていました。 伊勢崎は「銘仙」の流れを汲む物作りですし、八王子や浜松は日常着としてずっしりザックリとしたウールらしいものを作ってはります。 昔ならば大まかなイメージで云うと、西陣物ならば「ちょっとミナミまでお出かけ」のような場面で、八王子や浜松物ならば「商店街でお買い物」って感じでしょうか。 たとえば僕がアンティークで探すとすれば、絣がプリントでないか(絣が基本ですが、絣に見えるように染めた「染ウール」というものもあります)、薄手で軽いか、目が詰まってツルツルしているかをポイントにします。 あと虫さんの好物なので、小さな穴があいてないかもよーく確かめます。 ちなみにウールは冬場でも単衣仕立てにするのが一般的ですが、 八掛や胴裏を付けると、より一層お洒落を楽しめますよ。 またウールのイイのが手に入ったら、お知らせしますね。 |
角出しを |
お芝居でずーっと座っていると帯枕のところが痛くなってくるので、という声にお答えして、
母が名古屋帯で「角出し」一時間集中レッスンをしました。 イイですねぇ角出し。 粋な感じです お越し下さったのが嬉しくて、しゃべってばっかりで写真撮るのを忘れましたけれど。。。。。 いっぱい復習して、お手の物になさって下さいね! 昔、歌舞伎座でバイトをしていた時、お中二階さんの着付をしていました。 繻子の昼夜帯で袋帯の角出しを結んでいました、その時はスルスルと結べてましたけれど、もうすっかり忘れてしまいました。 あの時は貼り紋を縫い付けたり、帯をかがったり、果てはシミぬきまでさせてもらいました、イイ勉強になりましたよ。 ところで母、手前味噌ですが着せ付けが上手いと思います。 補正は殆どしません、紐や小物も最低限で締め付けないんです。 着てる本人はとても楽みたいで。 でも着崩れないんですよ。 成人式で着せた人は大抵、振袖姿のまま遅くまで遊びはります。 某料亭の女将も自分で余裕で着れるのに、頼みに来はります。 是非一度お試し下さい!! |
いきなり |
いきなりです。
![]() 友人宅で頂いたらとってもおいしくて感動。 もらって帰ってきました。 「いきなり団子」 何で「いきなり」なんやろ、中はこんなの。 ![]() サツマイモのふかしたのの切り身の上に、ほーんのり甘味をつけた粒あんが乗ってて、それを素朴な小麦の薄皮で包んで蒸してあります。 自然な甘味がおいしい。 |
新年会へ |
大阪の呉服組合の初役員会&新年互礼会@太閤園へ行って来ました。
![]() 祖父を知るような大先輩もおられます、父とよぅ遊んでくれはった先輩方もようけおらはります。 頭が上がりません。 出席はもちろん着物で。 やっぱり若輩者は派手なカッコは出来ひんので、 焦茶の亀甲紬に黒紬の羽織、半襟と羽織紐と帯を地味な緑系でまとめました。 黒足袋に黒革草履。 目立たぬように目立たぬように。 参加者は全員キモノ。 男キモノだらけです。 本結城、コンマルキの泥大島、本塩澤、別機の博多に西陣、年季の入ったのん着てはります、えぇ味です。 とある大先輩は3ミリ四方の升の中に名字をびっしり織り込んだ(亀甲大島の亀甲の中に名前が書いてあるイメージ)お召しを着てはりました。機屋がやめて織れなくなった珍しいものです、すごいなぁ。 珍しく写真を撮ってみました。 お料理の一部をば。 ![]() お正月らしい八寸。 ![]() お造り ![]() 紅白の蛤新蒸の煮物椀。 あとは、サシツササレツするうちに撮れなくなりました。。。 しかし太閤園の本館は重厚ですねぇ。 父と母が結婚式を挙げた場所です。 もちろん僕はその時の事は知りません。 |
衣裳文庫 |
お客さんが持って来てくれはりました。
![]() 40年くらい前の衣裳文庫です、今は結び目が布の紐になっているのが主流ですが、この頃はまだコヨリが主流でした。 コヨリの結び方があるんですよ、片っぽを引っ張ればスルリとほどける結び方なんです、やり方忘れましたけれども。 中に可愛い可愛い友禅が入っています、メンテナンスをさせてもらったらまた着てもらいます。 着物って長持ちしますね。 「消耗品」とは一線を画しますから、丁寧に着ればずううっと持ちます。 お値打ちありますねぇ。 こういうのを持って来て下さると嬉しいんですよね、きっとキモノも喜んでいますよ。 ![]() これはおなじみ今までの衣裳文庫です、五年くらいこのデザインです。 在庫が少なくなったのと、イメチェンで、2011年の幕開けと共に、こんなのに変えました。 ![]() 美濃の手漉き和紙に、銀でロゴを刷ってもらいました。 シンプルに仕上げてみました。 |
はつきぬ |
毎年お正月に、住吉っさんに白布を献上致します。
第四本宮にお供えして下さいます、有難いです。 ![]() 呉服屋には「初絹」の風習があります。 お正月の「着はじめ」に、お世話になっているお客様方のご繁栄を祈念して絹をお納めさせて頂くのです。 「はつきぬ」は「葉尽きぬ」に通じ、尽きる事のない繁栄を意味します、大層縁起の良い物です。 着物や帯を新調するだけではありません、お襦袢を誂えたり、暮れに古びた胴裏を新しいものに取り替えたりします。 清らかな新年に清げなものを身に纏う事によってリフレッシュさせる、昔の人の知恵ですね。心のデトックス。 ![]() ココロヤの初絹です。 まだ松の内なので、縁起の良いものをば。 左から、招き猫を細かく友禅で描いた福六襦袢 福の字を百の書体で散らした百幅襦袢 千羽の鶴が飛び交う千羽鶴襦袢 いづれもお仕立て上がりのお値段です(袖無双、胴単衣、胴裏は6300円UPになります) ポリエステルやシルックのお襦袢の手入れのし易さ、絹物の手間を考えれば断然、合繊に軍配が上がりますが これから桜が咲くまでの空気の冷たい時期には正絹の襦袢が手放せません。 ココロヤの一同も、防寒用の肌着の上には絹の襦袢を合わせ、その上に紬やウールを着て凌ぎます。 肌触りはあくまでも心地よく、しんなりと添い、柔らかに空気を包んではんなりと暖かい。 是非お試し下さいね。 ちなみに胴裏の交換は生地とお仕立てで16800円になります。 |
住吉市戎 |
えべっさんにお詣りしました。
商売繁昌しますように。。。。。 あまり知られていませんが、住吉っさんにもえべっさんがあります。 大阪最古のえべっさんだそうです。 お祓いをしてもらって 福くじで景品を頂いたり、福餅を頂きました 笹に吉兆もつけました。 住吉さんの吉兆のお初穂料は、某えべっさんに慣れている方なら「え、そんな安うてよろしの?」 って感じやと思います。 素敵な神さんです。 ![]() 帰りは住吉交差近くのお好み焼き「白樺」へ 季節物の「カキ入りミックス」に「ねぎ焼」をば。 ブログ書いてるんやから写メの一つも撮ったらええんでしょうけれど 食いしん坊なので、こんがりファッフワの焼けたてのソースたっぷりにジュージュー云うてるのんを見ると コテが勝手に動いてしもて、あっ!て気が付いたら半分以上食べてしまってました。 あきませんなぁ。 結構焼き時間はかかるんです、鉄板が分厚いからでしょうかね、表面はカリッと中はファッファ、ホットプレートでは真似出来ひんのです。 甘めのソースも美味しいし、バランスがとってもイイ。 昔ながらのお好み焼き屋さんなので、服にお好み焼きの油の匂いがついてしまうのが難点なんですけれど、 それでも女性のお客さんが多いです。 ねぎ焼も、大将のコダワリがあっておいしかった~。 地元にこんなお店があるとほんまに嬉しいです。 |
いざ金沢 |
襲名披露を堪能したあとはホテルにチェックインして
友人の弟がやっている「一献」へ 連休中でもあり8席のカウンターが東京からいらしたカップルさんで埋まっていました。 かわるがわるお客様が見えるのですが、あきらめて帰って行かれました、予約必須ですね。 オープンして間もないのですが、金沢で新進気鋭の職人さんやと評判やとか。 料理の写真はいつものようにありません、あきませんなぁ。 おしのぎには七草粥、七草の風味が生かされて、やらこう炊いたおかいさんと金餡のハーモニーが何とも。 煮物椀の加賀麩がもっちりしてエエ出汁をたっぷり含んでて幸せ。 ブリを薄う切ったお造りに赤い辛味大根のおろしたんを巻いて食べるのがあっさりして良う合うて、お酒がすすみました。 〆には土鍋で炊いたもうすぐ禁漁のセコガニのご飯。外子のプチプチ、内子の香りに身の旨味をごはんが吸うて、カニ食べるよりカニの味がしてとっても美味しい。 八寸も、焼物も上手い事してあって、美味しいお料理と加賀の地酒、たっぷりゆったりした時間を過ごせました。 ![]() 2次会は打って変わって、金沢の場末新天地、1年ちょっとぶりの金沢やのに「よう来なすったね」ってママさん連中が云うてくれはって、嬉しゅうてお酒が進みました。 ![]() 雨が降って来たので、持ってきた雨下駄に履き替え。 裾が濡れなくて楽チン。 一泊して、お正月のご挨拶をしたあとはお仕事の打ち合わせ。 ちょっと大きなお話で、頑張らないとと心も新たに。 ![]() お昼ゴハンは事務所の近くにある食堂の「洋カツ」 白いご飯に柔らかに焼いた卵がかぶせてあって、その上に薄手のトンカツ。 ソースとマヨネーズを掛けるから「洋かつ」なんかなぁ。 これが旨いんですわ、B級のかがみ! 何の変哲もないのに旨い。 金沢に行ったら絶対食べます。 誰にも知られてないけれど、百貨店の物産展に出たら絶対流行ると思うなぁ。 真似してウチで作ってみたけど、何か違うんですよねぇ。。。。秘伝でもあるんかなぁ |
襲名披露 |
六代目笑福亭枝鶴襲名披露興行、金沢公演
於、石川県立邦楽ホール 14:00開演 笑福亭呂竹「犬の目」 笑福亭三喬「延陽伯」 笑福亭鶴志「長短」 桂春團治「祝熨斗」 中入 襲名披露口上。舞台上手より鶴志、春團治、六代目枝鶴、笑福亭仁鶴、司会笑福亭三喬。 笑福亭仁鶴「道具屋」 六代目笑福亭枝鶴「質屋蔵」(敬称略) 金沢まで追っかけてきました。 ![]() 連休で混んだ車内。 昨日の新年会の酒がまだ残っていると云ふのに、やっぱり呑んでしまうんです。 でも長距離電車に乗ったら呑まなきゃダメでしょ? ![]() 国立文楽劇場をひと回り小さくしたような劇場で、 木調の空間に朱塗りの椅子がはんなりとした金沢らしい風情、 また劇場には珍しい船底天井で、まるで数寄屋造りの高級旅館のよう。 松竹芸能さんがロビーでてぬぐいを売っておられました。 ![]() いつもありがとうございます。 鶴志さんの貫禄!ちょっと座ってはるのがお辛そうやったけれど、 ふとした時に憧れの六代目松鶴さんの面影が重なって感激。 温かい温かい口上に加賀にて上方流の手打ち。 仁鶴さんの銀ネズの光った色無地に真っ赤な胴裏、大胆な柄入黒羽織に金茶の額裏が格好良すぎでした。 新六代目枝鶴さんの明るくて楷書ではんなりした「質屋蔵」をたっぷりと。 あっという間の三時間、堪能しました。 ちなみに 助六を鹿の子絞で描いた青鼠の襦袢に利休鼠の半襟 砂色の米沢紬の着物 相良刺繍一つ紋付黒紬羽織 結城のショールに袴地の角袖 雪輪散らしのお召足袋に錦蛇の草履 松の内でもあり、襲名のお祝いなので相良刺繍で一つ紋を入れた黒の紬羽織を着ました。 雪の結晶と、雪輪を織り込んだお召の足袋は季節限定です。 初春は雪や雨が多い加賀、草履を濡らすのが嫌なので、雨下駄を持参。 防寒対策もしっかりしたのでホカホカと暖かく過ごせました。 |
朝護孫寺 |
信貴山の朝護孫寺にお詣りに行きました。
![]() 山門です。 テクテク歩いて頂上まで行きました、結構あってキツかった。 でもこんな景色をみれて良かった。 ![]() このあと観光地図を見ながら別のルートで帰るのですが、絵地図と違ってびっくりする程の大回り。 天気もガラリと変わって大雪が降ってきて、遭難するかと思いました。 ケーブルカーに乗って浮世に降りると大雪が嘘のようでした。 山の天気って変わり易いんですね。 |